このイベントへの想い
障がい者が社会の一員として、
今よりも自然に受け入れられ、
地域で安心して暮らせる
世の中にしたい。
はじめまして、小川由規子といいます。
私は北海道で重度知的障がいの娘を育てています。
このたび、北海道北見市で、『フリーアートパーティー!』というアートイベントを企画しました。
全て無料で体験したり、参加したりできるイベントです。
合言葉は、
「障がいのある人もない人も、大人も子供も、
自由にアートを楽しもう!」
「上手い、下手はない、
自分自身を表現することがアート!」
です。
障がい者と健常者が共に楽しい時間を共有できる場を作りたい。
障がい者に、差別や偏見が無くても、普段あまり出会う機会がないために「どう接していいかわからない」よく知らないから「ちょっと怖い」と感じている方もいらっしゃると思います。
障がい者向けのイベントはたくさんありますが、
それでは、障がい者の家族やボランティアさんしか
関わることがありません。
私は、そうではなくて、
普段障がいのある人と関わる機会があまりない人に、私の娘や、娘の仲間たちの姿を見てほしい、と感じています。
好きなことをしている時の表情、
楽しい時間を共有できた時の笑顔。
そんな彼らの姿を、
健常者と障がい者が肩を並べて楽しめるこのイベントで、
一人でも多くの方に見てほしいと願っています。
それが「こころのバリアフリー」に
繋がると信じているからです。
好きなことを続ける姿、それ自体が
「自分自身を表現するアート」
このイベントでは、障がい当事者の方にもコーナーを受け持っていただきます。科学実験コーナーと将棋体験コーナー、そして歌のステージは、精神障がいや身体障がいの当事者の方にお願いしています。
ヘレン・ケラーの言葉に「障がいは不便だけれど、不幸ではない」というものがあります。障がいがあるからと言って不幸ではないのは、当たり前のことですが、不便なのは事実です。不便ですから、好きなことをする時にも何かしらの支援が必要だったり、工夫が必要だったりすることがあります。
まして、それを続けていくとなると、健常者以上に強い気持ちが必要になります。今回、コーナーの担当を引き受けてくださった方々は、皆それぞれに好きなことを続けてこられた方です。
そしてそれぞれに、ストーリーがあります。
それらのストーリーは直接語られなくとも、彼らの生き生きとした姿から、感じることができるでしょう。
彼らが好きなことを続けている姿。それ自体が「自分自身を表現するというアート」だと思うのです。